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2015年6月24日 掲載

ビデキンちゃんレポート ~キヤノン XC10~

NABで一目惚れしてしまったキヤノンのXC10が明日、6月25日の発売を前にいよいよお店に来ましたので、早速レポートすることにしました。

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手にとってみてまず感じることはすごく持ちやすいです。小さいからということもあるんですが、カメラを構えた時に手のひらに当たる部分の面積が大きくてしっかりとホールドできる感じです。

カメラ底部は平らになった部分の面積が比較的広いので三脚に乗せても安定します。

小型ビデオカメラやデジタル一眼にありがちな、三脚にセットした時のバランスの悪さもありません。小型ビデオカメラでは右手側のグリップでカメラを構える感じですがXC10はデジタル一眼のように左手でカメラをホールドするというイメージですね。もちろんグリップも付いていてビデオカメラと同じように構えることも可能です。このグリップは回転することもできるようになっていていろんなアングルでの撮影に対応できるようになっています。LCDモニターもそうした撮影に対応できるようにティルトできます。

LCD部分は上下に90°ほどティルトできるのでローアングルやハイアングルでの撮影でもモニターが見やすいです。


このモニターに取り付けできるファインダーユニットも付属していて接眼レンズを覗いて撮影するようなスタイルをとることも可能です。このファインダーユニットはちょっと凝った仕組みになっていてミラーでLCDの画像を反射させて少し高い位置から覗けるようになっています。単にLCDを覆ってルーペを付ける構造のほうが簡単で、レンズと目線の軸が一直線になるので、その方がいいのでは。って思ったんですが、そうすると左目で周囲を確認することが難しくなってしまいます。そんなことを考慮した構造なんですね。

付属のファインダーユニットを装着してみました。

ファインダーユニットはミラーが組み込まれた作りになっています。

フォーカスやズームもマニュアルでの操作が考慮されていてちゃんと両端で止まるようになっています。鏡筒には目盛りは刻まれていませんが、LCDに表示されるようになっています。全体としてはデジタル一眼とビデオカメラのイイトコどりしたような感じですね。


レンズは35mmフィルムカメラ換算で27.3-273mmの4K対応光学ズームレンズで、広角から望遠までかなりの範囲をカバーできるようになっています。10倍最短撮影距離はズーム全域で約50cm、ワイドマクロ時約8cmで、絞りは8枚羽根虹彩絞りを採用しており、画像のクオリティもかなり高いですね。インナーフォーカス方式なので、フォーカスによるレンズ全長の変化はありませんが、ズームではかなり長さが出てきます。ドローンやジンバルなどに搭載する場合は、バランスに注意する必要がありそうです。

レンズはズームするとかなり全長が長くなります。

明るさはF2.8で、ビデオカメラのレンズとしてはちょっと暗めな印象ですが、1.0型CMOSセンサーを採用していることもあり感度が高いので実際の使用時では気になることはないでしょう。実際オートで室内撮影してもノイズも少なくきれいな画像でした。フィルター径はΦ58mmなので、フィルターを使う場合も入手が容易です。

35mmフィルムカメラ換算で27.3-273 mmの光学10ズームレンズ。フィルター径はΦ58mm。

4Kとなるとフォーカスもシビアになりますが、フェイスキャッチ&追尾やマニュアル時ではフォーカスアシスト機能があり、ピント合わせは比較的楽です。特にフェイスキャッチによるオートフォーカスは結構優秀で顔が横を向いてもかなり追従してくれます。任意のところをLCDモニター上でタッチすることでその部分を追従してフォーカスすることもできますが、フェイスキャッチほど粘り強く追従してくれませんでした。対象物の形状や色にも多少影響あるようですね。マニュアルフォーカスではLCD画面の任意のところを2倍に拡大する機能があって、3インチという画面サイズですがわりとフォーカスはきちんと取れます。


記録は4KではCFast2.0メモリーに記録するようになっていて、XF-AVCコーデックで305Mbpsでの記録となっています。HDはSDメモリーに記録するようになっていて、CFast2.0には記録できない仕様となっています。4KとHDの同時記録も対応していません。4KとHDでは記録媒体がはっきりしているので、管理的にはいいですが、4KとHDを混在して撮影する場合は必ず2種類のメモリーを必要とします。

4KはCFast2.0メモリーにHDはSDメモリーに記録されます。

もっともCFast2.0のメモリーは現状ではかなり高価ですから、そこにHD記録というのももったいないですよね。個人的にはJVCやパナソニックなどでSDメモリーに4K記録できるカメラがありますので、100-150Mbpsの記録モードを追加してSDメモリーに4K記録できるようになっていたらいいのになって思いました。ファームアップで対応できたらぜひともお願いしたいですね。


最近のカメラはWi-Fiを搭載していて各種設定やリモートができるモデルが多くなってきました。カタログやWebに設定項目やリモートできる項目がなかったので、さっそく試してみました。本体をマニュアルにしてWebブラウザーからXC10で設定したアドレスを指定するとBrowserRemoteが表示されて、画面表示やアイリス、フォーカスなどの設定のほか、バッテリーのインジケーターや記録モードなどが表示されます。Wi-Fi接続なので、若干のディレーがありますが、カメラ側の各種設定が一覧して確認できるのはいいですね。ドローンなどに搭載したりで、カメラのLCDモニターの確認が難しい場合などに有効な機能だと思います。

カメラのWi-Fi設定をしたところです。

スマホ側もアドレスやパスワードを設定します。

BrowserRemoteが表示されて、画面表示やアイリス、フォーカスなどの設定のほか、バッテリーのインジケーターや記録モードなどが表示されます。


ほかにもXC10にはSlow & Fastモーションやレンズシフト式と電子式を併用した手ブレ補正機構など様々な機能が搭載されているほか、12ストップのダイナミックレンジやワイドDRガンマなどにも対応しています。性能はもちろんですが小さなカメラに沢山の機能が凝縮して搭載されていて、使い勝手もよく考えられたカメラといえるでしょう。

価格的にも手頃なお値段で、サブカメラとして使いたいと思う方も多いと思います。そこでちょっと疑問に思ったのが色域です。通常4Kの色域は2020ですが、カタログにもWebにも記載がありません。唯一ワイドDRガンマの解説のところに709という記述がありますが、色域とは説明されていませんでした。XC10を持ってきて頂いたキヤノンの営業の方にお伺いしたところ、たぶん709だろうということでした。この件は回答まちとなっていますので、返事がありしだい追記させていただきますね。
追記(6月25日): 色域はBT.709対応とのことです。

各店デモ機をご用意する準備をしていますのでぜひぜひお手にとって見てくださいね。


追記(7月2日):
今なら、XC10 及び XC10 メモリーカードキット を当サイトでご購入の際に「ビデキンちゃんが行くを見た」と書いてくれた方には、Canonのノベルティをプレゼント中です。

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2015年6月10日 掲載

ビデキンちゃんが行く ~AfterNAB2015~

今回は5月21と22日東京の秋葉原で開催されたAfterNAB2015に行ってきました。秋葉原というとオタクの聖地で、メイドさんとかそこら中にいるのかとおもいきやそんなことはありません。聞くところによるとすぐそばを走っている中央通りを挟んで反対側がメッカだそうです。今回はAfterNAB2015が目的です。

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駅正面にそびえ立つUDXビルの会場に向かいましょう。


まずはカメラからと思ったんですが、ソニーやパナソニック、JVC、池上通信機などは出展していません。ちょっとさみしい気もしますが、この会場では大きなブースを構えているキヤノンでXC10から見てみましょう。本家NABで来た時より気持ち大きいような印象ですね。会場が違うと大きさの感覚も違って来るようです。ここの会場は全体的に照明が明るいですがLCDの画面も見やすくてタッチパネルの操作も感じいいです。指が太い人には操作しづらいかもって感じでしたが、横にジョイスティックがあって手袋をしていたりしても操作ができるようになっています。4K収録はキヤノン独自のXF-AVCコーデックとなっており、記録した画像も確認したかったんですが、メモリーカードが入ってなくて確認できませんでした。うちでも12日にデモをしますので、詳細はその時にレポートしましょう。ほかにはEOS C300 Mark IIがでてました。いずれも4Kで撮れるカメラなんですが、XC10は3840×2160なんで放送用の4K解像度、UHDなんですね。C300 Mark IIは4096×2160ですからデジタルシネマの4Kです。ほかにもXC10は8bitでC300 Mark IIは10bit という違いがあります。

キヤノンXC10。カタログにはNEW Xシリーズと表紙に印刷されていましたので、今後4Kカメラのラインナップが揃って行くものと思われます。XF205のような小型ビデオカメラがIBCかInterBEEあたりに発表になるかもしれませんね。楽しみです。

XC10の液晶表示は明るいところでも見やすいですね。タッチパネル操作ですが、右にあるステックでも同様な操作が可能になってます。

C300 Mark IIはEFレンズでコンティニュアスAFが可能です。コンティニュアスAFを行いながら顔検出AFもできるので、4Kでのピント合わせに活用できそうです。

レンズキットとして2月に発売になったキヤノンEOS C100 Mark IIと3G-SDI搭載のHDカメラXF205、リモートコントローラー RC-V100です。カメラが小さいせいかリモコンが大きく見えてしまいます。

キヤノン2/3インチB4マウントHD対応ズームレンズHJ24e×7.5B。HJ22e×7.6Bの後継機種で、ズーム倍率が従来機種の22倍から24倍に高倍率化し、広角端7.5mmから望遠端180mmまでの幅広いズーム域を実現したレンズとなっています。


ブラックマジックデザインは今年NABで沢山の新製品があって、しかもブースが広くってその中から新製品を見つかるのは大変でしたが、この会場は小じんまりしていて、出展製品も新製品を中心にしていたので、見やすかったです。ブラックマジックデザインは今年4K対応の製品が多かったのですが、Blackmagic Video AssistのようにHD対応の製品もあります。Video Assistって名前から現物を見るとモニターって思っちゃいますがHDのレコーダーなんですね。Apple ProRes 422 HQまたはAvid DNxHD MXFで収録できます。モニターは5インチの1920×1080のフルハイビジョンでなかなか優秀です。価格も6万円ほどというのも魅了的ですね。

4K関係ではBlackmagic Design SmartView 4K、Smart Videohub 40×40、Teranex Mini、HyperDeck Studio 12G、UltraStudio 4K Extremeが新製品としてまとめてフライトケースに収められていました。他にもMicro Studio Camera 4KやURSA MiniのほかTeranex Mini、ATEM 2 M/E Broadcast Studio 4Kといった製品がところ狭しと並んでます。

EFレンズマウントのURSA Miniが出ていました。4.6Kスーパー35イメージセンサーを搭載したモデルです。最大15ストップのダイナミックレンジっていうのがすごいですね。

一見ビデオモニターに見えてしまうBlackmagic Video Assist。HDMI入力および6G-SDI入力に対応しており、SDカードにProRes HQまたはDNxHDファイルで記録可能です。

フライトケースに収められていたBlackmagic Design SmartView 4K、Smart Videohub 40×40、Teranex Mini、HyperDeck Studio 12G、UltraStudio 4K Extreme。


AJAもカメラを出展。といっても昨年すでに出荷を開始したCIONですが「#TryCION ツアー」ということで、一般の方への無料貸出プログラムがスタートするそうです。ほかにコンバーターの4K 対応新製品「FiDO-4T-ST」「FiDO-4R-ST」「HA5-4K」やio4Kなどがありました。その後の発表ですが、Summer of Savingsプロモーションということで、8月31日までCIONやKiProが特別価格で購入可能だそうです。ちなみにCIONは70万と発表されており、出荷が開始されてそれほど時間が経っていないのにかなり思い切った価格設定ですね。4Kのカメラは今回のNABでも各社から出てきてますので、その対策なのかもしれません。

AJA CIONは出力のコネクターが沢山装備されていて、外部レコーダーやモニターを接続するのに便利です。会場でもレコーダーやモニターを接続した状態で出展してました。4K撮影時モニター用にHD出力もできます。当初120万ほどの価格でしたがキャンペーンで70万になっています。


ローランドは4K対応スイッチャーV-1200HDやライブミキシングコンソールM-5000、マルチフォーマットマトリクススイッチャーXSシリーズ、コンバーターなどを出展してました。

V-1200HDは4Kスイッチャーとしても使えるようになっており、オプションのインターフェースを装着して3カメまで接続できます。HDならSDI×10/HDMI×4入力、SDI×6/HDMI×2出力さらに拡張インターフェースで最大16入力/14出力まで対応可能なので、結構大きなシステムにも対応可能です。コンパネには2つのLCDが装備されていて操作性は良さそうですね。このコンパネは別売になっています。というのは本体とPCを接続して使うこともできるようになっているんですね。PCにインストールするソフトは無償提供だそうです。ただ、4Kスイッチャーとして使用する場合HD-SDIのみでMDMIには対応していないのはちょっと残念かも。

4K対応スイッチャーV-1200HDは写真左のコンパネまたは右にあるPCでのコントロールが可能。

PCコントロール時の画面ですが、コンパネとほとんど同じレイアウトになっていますね。

M-5000とV-1200HDで共通して使えるオプションのXIシリーズ拡張インターフェイスボード。REACやDANT、MADIといったオーディオ系のほか、SDI拡張インターフェースDVI拡張インターフェース、SFP拡張インターフェースの6種類のインターフェースが用意されています。


ATOMOSはなんといってもSHOGUNですね。発売後日々アップデートされて機能が追加されているので、目がはなせません。特にNABとかIBCのような大きなイベントの時にアップデートが発表されて、順次搭載されていくので。今回もパナソニックのGH4がVer.2.2にアップデートされたことでアナモフィックスクイーズ対応になり、SHOGUNもそれに対応した表示ができるようになりました。ほかにもニコンのデジタル一眼がHDMIのRECトリガーに対応したのを受けてSHOGUNも対応しています。こうしたカメラメーカーのアップデートにいち早く対応するのが同社の特徴というか基本姿勢のようです。ほかにもHDMI/SDI出力に3D LUTを適用できるようになり、SHOGUNのモニター上だけでなく外部モニターでもLUTを適用した表示が行えます。

オプションのPOWER STATIONもありました。これでカメラの電源供給もできるので、バッテリーの共通化が図れますね。

4K対応レコーダーのSHOGUNは。Apple ProResとAvid DNxHD/DNxHR形式での収録のほか、AJA RAWで最大60fpsまでの4KとUHDで収録する事ができます。


ヴァイテックビデオコムはビンテンやハトラー、マンフロットなどと同じVITECグループなんですが、VITECグループは三脚以外に照明やバッテリー、無線伝送など様々なビデオ関連の会社をグループに引き入れ、商社的な位置づけなのがヴァイテックビデオコムとなるようです。従来VITECグループの製品を扱っていた会社では扱っていなかった製品を担当しているようで、オンボードの照明機器や無線伝送装置などを出展してました。

ライトパネルのDSLRやビデオカメラ用のオンボードLEDライト。電源は単3×6本で0-100%ディマーが可能です。色温度はタングステンとデーライトのバイカラーとなっており、明るさは40W HMIまたは90Wタングステン相当です。けっこう明るいです。


AfterNABは各メーカーや国内代理店が単独で開催するものもありますが、今回のAfterNABのように各社がまとまって開催してくれると、まとめて見れるので、効率いいですね。千葉の幕張で開催されるInterBEEと違って秋葉原というロケーションも気軽に足を運べるのではないでしょうか。秋葉原というと電気街とメイドさんというイメージですが、普通の飲食店なんかもたくさんあって、この会場となっているビルの中にも飲食店街のフロアがあります。AfterNABで集合して帰りに機材談義なんていうのもいいかもしれません。

今年は4K機材が各社から沢山出ていますが、気になった点が2つほどあります。1つは画質を求めるとメディアが高価になってしまう点。もう一つはインターフェースが今ひとつスッキリしません。現状HD-SDI×4というのが業務用としては定番と言えそうですが、HDMIも4K対応になり、民生機を中心に普及しています。HDとの互換性を保った6Gや12Gなんかもブラックマジックデザインさんを中心に幾つかのメーカーが採用しています。アナログの時代ではコンポジット、デジタルではSDIというような共通したものがないんですね。なので、いくつかの機材を組み合わせて使う場合はこうしたことを念頭に入れないと特定のメーカーだけでしかシステムを組めないとかコンバーターが必要になって結局高い買い物になってしまうということになってしまうかもしれません。

機材単独だけでなく、システムとしてどのようにまとめたいとか将来的にどうしたいとかこういう撮影に使いたいとか色々と相談いただければ適切なアドバイスができるかと思います。各店舗には専任のスタッフがいますので、いつでもお声がけいただければと思います。

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2015年5月25日 掲載

ビデキンちゃんが行く ~スライダーがやってきた~

今回は巷で大人気のスライダーがやってきたのでいろいろ試してみました。小型で持ち運びのできるドリーのような感じで、ドリーと違い、野外のでこぼこ道でも三脚を立てたり、直置きすればへっちゃらです。今までにない動きのある映像が撮れるので映像素材のバリエーションが増えること間違いなしの品です。

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ビデキンちゃんの素朴な疑問
[1] どんなカメラが載るの?
[2] 動きってどんな感じ?

このあたりを中心に試していきます。


まずはその1、どんなカメラが載るの?

LIBECさんのALX。いろんなセットが出ていますが「ALX S8 KIT」(84,780)に載せてみます。

※ 画像は旧タイプのALLEX S KITですので悪しからず。

CanonさんのXA25(だいたい1200g位)、SONYさんのPXW-X70(だいたい1400g位)、このあたりの小さめのカメラなら斜めにしてもスッと止まってくれます。ただ、PanasonicさんのAG-AC90A(1800g位)にバッテリーをつけてしまうとヘッドが少しお辞儀してしまうので、ぴったりバランスをとりたい方にはお薦めできないかもしれません。

またちょっと重めのカメラを載せ、端っこまで移動するとちょっぴり斜めになってしまいます。メーカーさんのお話ですと一番端っこはゆっくりでないと振動をうけてしまうので、ちょっと前で止めてね!とのことでした。今度発売のRS-250Dのヘッドと脚で試してみたらもっと重いものも載るようになるかもしれません。

デモ機がお借りできたら試してみますねー。


続いてACEBILさんの「S20+PLUS KIT」(89,640)。
こちらは結構重いものまで載っちゃいました。

つまみの青色が映えますね。

SONYさんのHXR-NX3にNP-F970をつけてもスッと止まります(2700g位)。少し重いと言われがちなSONYさんのPXW-X180にBP-U60を装着すると(3100g位)だいたい35度くらいまでの俯角(下斜め)ならなんとか耐えられます。そのかわり今度は軽いPXW-X70等だとバネが強すぎてもどってきてしまいました。なので中型のカメラ向けのスライダーですね。

端に動かしたときも重い目のカメラが載るので三脚の端を押さえていないと、ガタッと動いてしまいます。スライダーが斜めになることはないけれど砂袋などで抑える必要がありそうです。


次はCINEVATEさんの「アトラス10」(152,280)。

こちらは特にセット販売されていないのでマンフロットさん509HD-545GBの上にMVH502AH(フラットベース)を載せて試しています。脚と雲台でしっかり固定されているのとスライダーのつくりがしっかりしているのでので端っこで傾いたりなどはほとんどありません。載せるカメラは雲台によって左右されるのがよくわかる例でした。ただ本体と三脚が重いので外に持ち運びするには少し厳しいかも。


その2、動きってどんな感じ?

またまたLIBECさんの「ALX S8 KIT」から見ていきましょう。

プラットホームにあるネジで硬さを調整できるのですが少々硬め。ヘッドを押さえながらゆっくり移動すると粘りのある滑らかな動きが特徴的ですね。スローの映像にはぴったり。


続いてACEBILさんの「S20+PLUS KIT」。

こちらはALXに比べ軽い動きが特徴的です。パンバーを持ちながらすばやい画を撮るにはぴったり。 ただ構造上の問題なのかスライダー取り付け上部をゆっくり移動すると少しだけ手に負荷を感じる気がします(早い動きだと問題なし)。形としては短く見えますが不思議な動きで75センチ程度は稼動域があります。

※ 画像だとわかり難いので是非メーカーさんの公式動画を見てください。


次にCINEVATEさんの「アトラス10」です。
やはりお値段が倍以上するだけあってスローでもクイックでも思いのままに動きます。

ロックのききもばっちりです。岩場などのぼこぼこな斜面でも三脚からはずしてオールテレーン(不整地用)レッグを付ければ重い分しっかりと固定して撮影できそうですね。


最後に、簡単でしたがビデキンちゃんの考察です。

持ち運びが多くて小型のカメラをお使いの方は「ALX S8 KIT」を。
持ち運びが多くて中型のカメラをお使いの方は「S20+PLUS KIT」を。
とにかく滑らかな動きがほしいんだ!という方は「アトラス10」を。

フラットベースのヘッドを変えてしまえば載るカメラは変わってきます(脚もですが)。なので持ち運びの楽さ重視!動きは妥協できない!などなどあれば、自分好みのセットを組んでしまうのもひとつの手ですね。

今回はビデキンちゃんの独断と偏見にあふれた見解です。一番大事なのは自分との相性だと思いますのでぜひぜひ京都店でご確認ください。

※ 上記記事内の価格は税込表記、2015年5月25日現在のものです。

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2015年5月2日 掲載

ビデキンちゃんが行く ~NAB2015~

遠路はるばる行ってきましたよNAB。毎年NABを取材しているというおじさま曰く、今年は世界的に景気が上向いて来ているので、出展ブースの数も多く新製品も沢山あるんじゃないかということでした。日本だけでなく4K放送を始める国が幾つかあるので、4K製品に注目だそうです。それではさっそく会場に行ってみましょう。

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展示会場はノースホールとセントラルホール、サウスホールの3つに分かれていて、ソニーやパナソニック、JVCなどのカメラメーカーや三脚などの撮影関係の周辺機器はセントラルホールに集まってます。ということで、まずはセントラルホールから見ていくことにしました。

音楽に合わせて電子ドラムをタタイてました。人垣ができるほどなので、有名人なのかも。

ブラックマジックと将軍の広告が大きく掲げられたセンターホールの入り口。間口は狭くても奥が深いです。

入り口はこんな感じで噂に聞いていたほどのスケール感はありません。その横ではノリの良いクラブ系の音楽が流れていてみんな写真に撮ったりしてました。中には音楽に合わせてノリノリの人も見受けられます。いやー朝からテンション上がりますね。これは。 エントランスを入ると長い廊下が続いています。うなぎの寝床のように細長い会場なんですね。ほど近い入り口からはいってまずは、パナソニックさんのブースに行ってみましょう。


昨年はあまりパッとしなかったパナソニックさんですが、今年はすでに発売になっているVARICAM35のほか、4KスタジオハンディカメラAK-UC3000シリーズ、4/3型大判センサーを搭載したレンズ一体型4K カメラDVX200のほか、HDスタジオハンディカメラAK-HC5000シリーズやクラウドネットワークサービスP2 Castに対応したAJ-PX380Gなどカメラを中心に沢山新製品を展示してました。DVX200は赤を基調としたカラーリングがオシャレですね。でも業務用カメラなんでどうなんでしょうかこのカラーリングは。帰ってから社長にに聞くと昔JVCがKY-1900というカメラを出していてそれが赤いボディだったそうです。当時沢山売れてベストセラーだったそうなので、赤いのもいいのかもしれません。会場でも目立つディスプレーをしてました。

これくらい引いて見ても赤いカメラって目立ちますね。SDスロットを2基備えていて4K記録時はUHS Speed Class 3のメモリーが必要です。転送レート200Mbpsってとこでしょうか。

で、ほかのカメラはというとガラスケースにまとめて並んでました。そうなんです。みんな今年の秋から冬にかけて発売予定のカメラなんですが、モックアップなんですね。映像を出しているカメラが見当たりません。そうして考えてみるとDVX200以外は急遽出展を決めたみたいな気もします。

角ばったデザインです。製品化までに変わるかもしれませんね。3板式でB4マウント、CCUなども用意されています。

新製品のカメラが並べられたショーケース。ほとんどがモックアップのようですが、年末から順次発売される予定となっています。

その横にはTOUGHPADやTOUGHBOOKが並んだ陳列台がありました。これで編集?って思いましたが、そういうことではなさそうです、プレゼンに使ったりお店とかに置いて商品やサービスの説明に使うということのようです。でも、20インチはデカすぎです。なんか小学校の時の写生に使った画板を思い出してしまいました。

4K対応のTOUGHPADですが、PADというのは違和感のある大きさですね。でも画面が大きいので操作はし易いですし、画面も綺麗で見やすいかったです。

TOUGHBOOKは以前からありますが、機種も増えて色々なところで使われています。収録現場でバックアップ用とかいいかもしれません。


さて、ここは1段高台になっていてそこから見下ろすとARRIやキヤノン、JVCのブースが並んでいるのが見えます。

開放的なブースで人が沢山いるARRIのブースから見て行きましょう。ARRIはALEXAの発売から比較的リーズナブルな価格路線になっていますが、周辺機材も含めて揃えるとやっぱりそれなりのお値段になりますね。でもARRIのカメラは国産のカメラにはない独特のデザインというかオーラが違いますよね。ARRIで今回注目なのはデジタルシネマ用のカメラALEXA 65とALEXA Miniではないでしょうか。ALEXA 65は今までのARRIのカメラと違って完全に映画撮影用のカメラとなっています。なので、フレームレートも20 - 27 fpsで、HDとかのフォーマットには対応していません。センサーも54.12 x 25.59 mmという大きなサイズで、よく大判センサー搭載の4Kカメラなんてカタログに乗っているのを目にしますが、そんなの足元にも及びません。今までのARRIのカメラは4Kといってもデジタルシネマ系の4096×2160ではなくってUHDだったので、映画系のカメラマンにとっては待ちに待ったカメラなのではないでしょうか。このカメラレンタルのみで販売はしないそうです。

65mmフィルムサイズの大きなセンサーを搭載してます。写真のバックにロゴがありますとおり、レンタルのみのカメラです。

ALEXA Miniは最近はやりのドローンによる撮影やジンバルに搭載しての撮影に対応したカメラだそうです。電動NDフィルターやレンズモーター制御機能が搭載されていてこうした撮影に向いた仕様になっています。15cm角ほどの大きさで操作部分もほとんどありません。なんかARRIらしくないデザインですね。ARRIでは他にもニューモデルになったALEXA SXTやProRes UHDに対応したAMIRAなどがブースに並んでいました。

ARRIのカメラで一番小さなサイズですが、CFastメモリーにARRIRAWや4K UHD ProRes収録ができます。


そのお隣はキヤノンです。4K ビデオカメラXC10やEOS C300 Mark II、24 型4K リファレンスモニターDP-V2410がNAB前に国内でも発表された新製品で、開発中の4Kフィールドズームレンズも出展してありました。

ちっちゃくて可愛いXC10。このサイズで4K撮影可能ですが、CFastメモリーが今はちょっとお高いです。東京店で6月12日、大阪店で6月13日にお披露目会を開催いたします。当日ご予約特典もございますので、是非お越しください。

あそうそう、こうした4K対応の新製品が目立ってますが、HDの小型ビデオカメラXF205も新製品です。XF205は後発ということもありますがなかなかいいカメラだと思います。広角28.8mmからの20倍ズームレンズで、CFとSDメモリーカードスロットがあってCFにはMXFで50Mbps、SDにはMP4で35Mbpsとなっており、同時記録も可能です。ソニーのPXW-X180と違って4chオーディオ対応です。4K ビデオカメラXC10とEOS C300 Mark IIにはキヤノン独自のビデオフォーマットXF-AVCフォーマットが採用されています。XF-AVC 記録は305Mbpsと205Mbpsでの記録になっていてCFastメモリーへの記録になります。HD記録は50Mbpsまたは35Mbpsで、SDカード記録です。実際このカメラを現場で見た第一印象はちっちゃい!。業務用のカメラを見慣れているせいもあるかもしれませんが、民生機のカメラと見間違えるほどです。でも、1型のセンサーで、レンズも27mmからの10倍ズーム搭載、8bit Canon LogとワイドDRガンマも選択可能となってます。あと感度もISO20000で、最大1/4倍のスローモーションや最大1200倍のファーストモーション記録にも対応しています。ちっちゃいからってナメてはいけませんね。この大きさなんで色々操作ボタンとかボディに付けられないんで、設定とかはLCDモニターで行います。3型のモニターなんで、指の太い人には操作しづらいかも。

HD小型ビデオカメラXF205。回転グリップやフォーカスとズーム、アイリスを独立して操作できます。有機ELのモニターも搭載していて使い易そうな感じです。


キヤノンのお隣はというとJVCです。ライブストリーミングに対応した業務用4KカメラGY‐HM200や業務用4KカメラGY-HM170、マイクロフォーサーズマウントの4KカメラGY‐LS300、参考出品ですが4K対応リモートカメラシステムが新製品ですが、ファームアップしたGY-HM600U/650Uや850U/890もNEWとなってました。JVCといえばSDメモリー4枚に4K記録というカメラを出して世界初ということで当時話題になりましたが、さすがに今は1枚のSDメモリーに4K記録できるようになっています。ただ、QuickTime形式で150Mbpsというのは、他社の4Kカメラと比べてイマイチかな。その代わり他社が高価なメモリーを必要とするのに対し、リーズナブルなSDカードを使えるという点ではポイント高いです。

JVCのレンズ交換式4KカメラレコーダーGY‐LS300。バリアブルスキャンマッピング技術を搭載していてレンズのイメージサイズに合わせてセンサーのスキャンサイスを調節可能ってことですが、技術に詳しいおじさまによるとマイクロフォーサーズで規定しているよりSuper 35mmセンサーのほうがわずかにサイズが大きいそうでその対策だろうとのことでした。

ファームウェアバージョンアップされたHM890U。ファイル転送とかストリーミングに対応しました。海外ではネット対応は必須のようで、各社対応の方向ですね。


ここで、一休みして会場の一番奥にあるソニーへいってみましょう。

ソニーは今回あまり多くの新製品を出していません。すでに4KのカメラもHDのカメラも出し尽くしてしまったということでしょうか。それでも、4K/HD対応スタジオ&中継カメラHDC-4300とPXW-X180、PXW-X320、PXW-X200、PXW-X500を4G/LTEやWi-Fiネットワーク対応にするアップデートのほか、4KメモリープレーヤーPMW-PZ1が新製品として出展されています。HDC-4300は昨年まで各社から発売されていたカメラと違って3版式のB4マウントのカメラです。今までのHDカメラ用のレンズが使えるようにということですが、キヤノンもフジノンも今回4K対応のB4マウントレンズを出しており、スタジオ撮影のドラマやスポーツや音楽イベントでは画質的に4K対応のレンズが必要ということのようです。CCUやVFなどセットで約1,400万円もしますので、ウチのお店に置くようなカメラではないですね。完全にスタジオや中継の設備の一部といった感じです。

4K/HD対応スタジオ&中継カメラHDC-4300。箱型レンズを装着できるクレードルやCCUなどが用意されています。

4KメモリープレーヤーPMW-PZ1。XAVC 4KやHD、MPEG HDの再生もできます。USBで外付けしたメディアからの再生も可能です。


初日の朝ブラックマジックデザインのプレス発表があってカメラだけでも沢山の新製品があると、発表会に出席したおじさまからの情報があったので、サウスホールに行って見ましょう。

Blackmagic Micro Cinema Camera。RAWおよびProResでSDメモリーに記録。マウントはマイクロフォーサーズなのでレンズは色々選べますね。ディスプレーはついてません。

URSA MiniはURSAよりかなり小型で私でも手持ち撮影できそうです。ただ、オプションのハンドルとか肩パット、VF、バッテリーなどを付けて写真のようにすると3kgをかるくオーバーしちゃいます。

いや~なんかすごいことになってますね。手のひらに乗っかるような小さいカメラが2機種にミニURSA、新たなセンサー搭載のURSA、モニター装備のレコーダーなどなど新製品てんこ盛りです。過去こんなに沢山の新製品をNABで発表したメーカーなかったんじゃないでしょうか。ちっちゃいカメラはATEMスイッチャーからカメラ設定などが行えて、6G-SDI出力を搭載したBlackmagic Micro Studio Camera 4Kとドローンなどに搭載した時に各種設定やカメラコントロールが行えるインターフェースコネクターを装備したMicro Cinema Cameraの2つ。ラジコン系でよく使われるインターフェースを搭載しているようですが、コネクターとの接続は各自自己責任で対応とのことです。今までのURSAはちょっと大きくて重くてという人にぴったりなのがURSA Miniでしょうか。4Kと4.6Kのセンサー搭載モデルがあります。あと、URASAも同様に4Kと4.6Kのセンサー搭載モデルが登場しました。URSAを始めとしてUHDからDCI系の4K対応モデルを追加した感じですね。


カメラメーカーはまだ他にも沢山ありますが、今年のNABでひとつはっきりした傾向があると感じたのはソニーやパナソニックなどの放送機器メーカーはUHD製品に、ブラックマジックデザインやARRIなどはデジタルシネマ系のカメラに的を絞ったということです。いままではどこのメーカーもどっちつかずのような製品でしたが、これでなんかスッキリした感じです。

お店にも入荷次第こうした新製品を出していくとともにWebでも情報提供をしていきますので、期待していてくださいね。以上、ビデキンちゃんレポートでした。

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